なんとなく科学系の本を読みたくてぶらぶらする。
科学本コーナーよりも一回の新刊ピックアップコーナーから気になる本を見つけることが多い。
科学本に関しては専門性よりも新規性、リーダビリティ、キャッチーさが欲しいからかもしれない。
Mくんは芦沢央の『火のないところに煙は』を、俺は保坂和志の『ハレルヤ』を読む。
『ハレルヤ』は驚くほど素晴らしい。開始数ページで立ち読みなのに涙腺が緩む。亡くなった猫のことが書いてあるのだけど、本当に誠実に、そして猫のことを最大限想って生きているのが伝わってくる。
実家の犬が死んだとき看取った母親が、ふーっと最後に息を吐いた、と泣きながら伝えてくれたことを何度も思い出した。
最近、死ぬことについて考える。必ずおとずれるのに、死について答えが出ていないのが不思議だ。少なくとも生きることに少しは納得したい。この本にはその答えに近づくヒントがあるような気がした。が、あまりにも動揺してなぜか買うことができない。
『火のないところに煙は』『知ってるつもり 無知の科学』『火星の人類学者』『サピエンス全史』を買う。
電車の中でM君が買った『レモン読むもん!』を読ませてもらう。